2007年 07月 06日
猫の食育(2007/7/10更新) |
猫に限らず、動物の健康管理で、いちばん気になるのは「食」だろう。
肥満の子は勿論、食の細い子も心配…
とあるブログで、食の細い子に温野菜を与えたら吐いちゃったハナシを聞いたので、アドバイスがてら、いくつか基本事項をおさらいしておこう…
(1)猫齢は?
→基本的に、成長期の猫(1歳未満)の場合は、頑張って必要所量食べてもらったほうがいいが、成長が終わった猫なら、一日や二日絶食しても大丈夫。成長が終わっているかどうかは、日頃の体重グラフを見れば分かるはず(後述:最低でも、週一回は記録しようね^^)
もちろん、普段から2人前〜3人前平気で食べる子が急に食べなくなるのは心配だけれども、元々食の細い子の場合、お腹が空けば何でも食べるんだから、あまり気にしなくていい。
(2)猫に野菜
→たまに変わったものを与えると、ビックリするくらい食が進む事がある。
我が家の定番は「温野菜」で、みそ汁の出汁取りの時に、端材を水から煮込む。(こうすると、端材からブーケガルニ効果も出て一石二鳥^^v)茹で上げた野菜は「最低でも、カリカリより細かく刻んで」与える。要するに、殆どみじん切りだ。
ここで大事な事。猫の消化酵素は人間と全く違うんだ。難しい事は抜きにして、とりあえず「野菜より肉の方が消化がいい」と覚えよう。
よって下痢をした子にお粥を与えるのは逆効果。また、いろんな種類の野菜を日替わりで与えると、適応するヒマがなくて、吐いたり下痢をしたりするケースもある。
あと、基本的な事だが、ユリ科(ネギ、タマネギ、アスパラ…他)や、キノコ類など「中毒をおこす野菜」は与えないよう勉強しておこう。これらは(そのものでなくとも)煮汁に含まれていても危険だ。
(3)体重管理
→食が細くても、体重が落ちていなければ特に問題はないから、体重はマメに計るようにしよう。動物病院の先生が「週一回」を目安にしてるって事は、一週間のスパンで大きな増減が無ければ良いってことでもある。
増減の一般論としては、体重の5%未満(体重4kgの猫の場合、200g以内)なら体重計の誤差だが、10%を超えた場合(体重4kgの猫の場合、500g以上)は獣医さんに相談した方がいいだろう。
(4)猫が吐くのは特別な事ではない
→イヌネコ科の動物は吐瀉器官が発達している。要するに「吐くのが上手い」って事だ。
今まで吐いた事の無い子が吐いた場合、最初はビックリするかもしれないけれども、よく考えてみよう。普段食が細い子が、その日に限ってビックリするほど食べた…これなんかは要するに「食べ過ぎて吐いちゃった」ケースだね。食べ放題のお店で見かける女子高生みたいなもんだ…^^;
(5)基本はフード
→近頃、フードの安全性が問われているのは事実だ。また、フードを嫌がる方の多くが「食材とその加工の工程が、自分の目で見られない」ところにあると思うのだが、これを言い出すと、スーパーで売っている肉野菜は(猫にとって)本当に安全なのか?という議論もある。
例えば、残留農薬や畜産品の抗生物質にしても、体重60kgの人間を基準に決められているモノだから、体重5kgの猫にとっては(同じ量でも)十倍の負担がある事になる。こうした事から、ペットフードってのは、ある意味、人間向けの食品以上に厳しい分野なのだ。
さて、優れたフードには、栄養所量や熱量更にpHコントロール等、家庭で絶対に真似できない「品質」がある。
食べる力そのものが弱ってしまった老猫はともかく、成長途上の子(1歳まで)や、盛年期(8歳まで)の猫には、やはりフードで栄養管理をするのが「お互いの幸せのため」だと考える。
ただし、どんな優れたフードでも「飽きる」という言葉の前には無力だ(笑)
そこでこんな「調味料」を加えてやるのはどうだろう?我が家では「ささみジャーキ」と「ささみふりかけ」を使ってみたが、効果は上々のようである^^
ちなみに、この「ささみふりかけ」だが、成分分析がまだとの事なので、独自に計算してみたところ、下表のように「一袋、200〜300kcal、一回分5〜10kcal」という結果となった…
※資料:食品成分表(五訂)データベース
一回の使用量を「小さじ1」とした場合、実測結果は1g程度なので4〜6kcal程度。アマニ油の混合率が不明なので、安全率を見て「倍」と仮定した場合、10kcal前後。
成猫の必要所量を70〜80kcal/kgとした場合、体重4kgの子だと280〜320kcal。この大雑把な計算では、一日二回までだったら無視出来る範囲かと思う。
とり農園さん>せめて、アマニ油の混合率を公表して下さい_^^_
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この稿は「猫の食育」についての書きかけ項目です。
取り上げて欲しい食品や、食べ方、食べさせ方等、お寄せ下さい_^^_
by mikeAlpha
| 2007-07-06 17:40
| 動物と人間の健康